チャットで終わる会話、顔を出さない会議

リモートワークが当たり前になった今、働き方の自由度は格段に上がりました。通勤のストレスは減り、自分のペースで仕事ができる。けれどその一方で、見えづらくなっているものがあります。

それは「人とのつながり」です。

チャットで終わる会話、顔を出さない会議

同僚とのやり取りはチャットで完結。オンライン会議も、カメラはオフが当たり前。声を聞く機会すら減って、画面の向こうにいるのは「名前」だけ。そんな日々が続くと、ふとした瞬間に、心がぽつんと孤立しているような感覚に襲われます。

「今日一日、誰の声も聞いていない」

そんな状態が続くことで、じわじわと心を蝕まれていくことがあるので、注意する必要があります。

話すことは、心の換気

人と話すことは、単なる情報交換ではありません。声を出すことで、自分の存在を確かめる。誰かに聞いてもらうことで、考えや感情が整理される。つまり、話すことは「心の換気」なのです。

それがないと、感情は内側に溜まり続け、やがて重くなってしまう。

「話す理由」をつくることの大切さ

リモートワークの環境では、「話す理由」が意識的に必要になります。雑談タイムを設ける、声だけでもいいから短いミーティングをする、ちょっとした相談をチャットではなく音声でしてみる──そんな小さな工夫が、心の健康を守る鍵になります。

そして、会社の文化が「顔を出さない」「話さない」ことを前提にしているなら、なおさら個人の工夫が必要です。

リモートワークは孤独と隣り合わせ。だからこそ、「誰かと話す」「声を聞く」ことを、意識的に生活に取り入れていくことが大切です。